2024年12月2日(月)
政治改革の根幹 企業・団体献金禁止こそ
NHK「日曜討論」 塩川国対委員長が主張
日本共産党の塩川鉄也国対委員長は1日、政治改革に関して与野党の議論が行われたNHK「日曜討論」で、「今回の政治改革の議論の発端は、自民党裏金事件。全容解明を行うと同時に、裏金の原資となった企業・団体献金の禁止を行うことこそ政治改革の根幹だ」と主張しました。
番組で司会者が「焦点となっているのが企業・団体献金の扱いだ」として各党の見解を問いました。塩川氏は「選挙権がない企業が巨額のお金で政治・政策をゆがめることは国民の参政権の侵害であり、賄賂である企業・団体献金は禁止しなければならない」と強調。その上で「政治資金は本来、主権者である国民の浄財に支えられるものだ」と指摘し、個人献金を中心とする政治改革が行われることが根幹だと述べました。
野党各党が企業・団体献金の禁止を主張する一方、自民党の田村憲久政治改革本部長代行は「個人献金は善で企業献金は悪だという立場に立っていない」として、最高裁判決を持ち出し企業・団体献金を正当化しました。
塩川氏は「企業・団体献金の禁止は、30年前の政治改革で残された宿題。いまだに果たされていないことが問題」と強調。最高裁判決は企業・団体献金禁止の立法を否定していないと指摘し、政党支部への献金と政治資金パーティー券購入の「二つの抜け穴」をふさぐことが一番の課題だと強調しました。
政党から議員に支出され使途公開しない「政策活動費」は各党が廃止を主張しました。
一方、自民党がプライバシーの配慮など公表に工夫がいる支出があり「その支出のチェックをする第三者機関が必要」と主張していることについて、塩川氏は「形を変えた政策活動費が温存され、第三者機関はそれにお墨付きを与えることになる」と批判。政治資金は国民の監視と批判の下に置くとの政治資金規正法の趣旨を示し「第三者機関ではなく、国民がチェック、監視する仕組みをつくるべきだ」と述べました。
塩川氏は、日本共産党が参院に企業・団体献金全面禁止法案と政党助成法廃止法案を提出したと述べ、「オープンな政治改革特別委員会で議事録を残し、徹底的な議論で成果を得るべく取り組む」と表明しました。